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第2章:品評会「 第1話:「BOB VS 箱根山の猿」」 | |
ゴージャスなご馳走の数々を見よっ! |
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「僕、ミカンが好きなんですよ」 BOBはそういうと、烏龍茶を一杯飲んだ。 「箱根の大観山ってところに、昔猿がいましてね。猿って凶暴じゃないですか。で、食べ物 持っていると襲われるって言われたから、買ったミカンを背中に隠したんですよ。で、猿に 近づいていったら、あいつら背中に回り込んで『僕の』ミカンを奪っていきやがったんです よ!」 MILETはその話を聞くと、心の中で、こう、呟いた。 「…どーせ、猿に向かって『盗れるモンなら盗ってみろ』とでも言ったに違いない」 「あいつらは、油断ならないねー」 BOBはそう言って、話を締めくくった。 その現場にみょうがいたら、間違いなく猿は彼女も襲っただろうな、とおそらくその場にい た全員が内心思っていたに違いない…。 話はいつの間にか、仔猫の保護についてに移行していった。 しまちゃんが、去年は子育てに苦労していたからやつれ気味だった、と話せば、他の誰かが 仔猫の可愛さについて論じるといった具合である。 れいん家でも仔猫を引き取らないか、という話になったが、家のリフォームを控えている彼 女の家では、仔猫の成育に良くないだろうと言う。 その話を聞きつけたテレサが、テーブルの反対側からおもむろに声を掛けた。 「あら。じゃぁ、私が一番可愛いさかりの時だけ預かってあげる」 その言葉を聞いて、MILETはニヤリと笑って、心の中で呟いた。 「で、すっかりテレサさんが手懐けて、れいん家の転覆を謀る気ね」 いや、そんなことを考えるのは世の中でMILETだけだとおもうが…というツッコミを入れる まもなく、話は急展開する。 「でね、ここをサロンにしようと思うのよ」 れいんはリフォーム計画を話し始めた。 「それでね。この前、クラブってところに行ったんだけど。ミラーボール、つけようか なーって思ってるのよー。どう?」 「み、みらーぼーるぅ?!」 「ミラーボールって、あの、ディスコとかにある、アレ?」 「うん。この前行ったクラブってところで見てね、すっかり気に入っちゃったのよぉ」 つづく… |
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